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三島由紀夫 果たし得てゐない約束より

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二十五年間に希望を一つ一つ失つて、もはや行き着く先が見えてしまつたやうな今日では、その幾多の希望がいかに空疎で、いかに俗悪で、しかも希望に要したエネルギーがいかに厖大であつたかに唖然とする。 これだけのエネルギーを絶望に使つてゐたら、もう少しどうにかなつてゐたのではないか。 私はこれからの日本に大して希望をつなぐことができない。 このまま行つたら「日本」はなくなつてしまうのではないかといふ感を日ましに深くする。 日本はなくなつて、その代はりに、無機的な、からつぽな、ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜目がない、或る経済的大国が極東の一角に残るのであらう。 それでもいいと思つてゐる人たちと、私は口をきく気にもなれなくなつてゐるのである。

明治天皇御製 歌 明治三十七年

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天地も 動かすばかり 言の葉の まことの道を きわめてしがな アメツチモ ウゴカスバカリ コトノハノ マコトノミチヲ キワメテシガナ 明治天皇

神棚拝詞(カミダナハイシ)

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此の神床に坐す コノカムドコニマス 掛けまくも畏き カケマクモカシコキ 天照大御神 アマテラスオオミカミ 産上大神等の大前を拝み奉りて ウブスナノオオカミタチノオオマエヲオロガミマツリテ 恐み恐みも白さく カシコミカシコミモモウサク 大神等の広き厚き御恵を オオカミタチノヒロキアツキミメグミヲ 辱み奉り カタジケナミマツリ 高き尊き神教えのまにまに タカキトウトキミオシエノマニマニ 直き正しき真心もちて ナオキタダシキマゴコロモチテ 誠の道に違ふことなく マコトノミチニタガウコトナク 負ひ持つ業に勤しみ励ましめ給ひ オイモツワザニハゲマシメタマイ 家門高く イエカドタカク 身健に ミスコヤカニ 世のため人のために尽さしめ給へと ヨノタメヒトノタメニツクサシメタマエト 恐み恐みも白す カシコミカシコミモモウス

昭和天皇御製 沖縄 昭和六十二年

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思はざる 病となりぬ 沖縄を たづねて果さむ つとめありしを オモハザル ヤマヒトナリヌ オキナワヲ タヅネテハサム ツトメアリシヲ 昭和天皇